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06月12日-02号

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  1. 茨城町議会 2017-06-12
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    平成29年  6月 定例会(第2回)         平成29年第2回茨城町議会定例会議事日程(第2号)              平成29年6月12日(月曜日)午前 9時56分開議 日程第1 一般質問 日程第2 議案第29号について 日程第3 議案第30号について 日程第4 議案第31号について 日程第5 議案第32号について本日の会議に付した事件 議事日程のとおり出席議員(15名)      1番  鳥羽田 力君    2番  石川祐一君      3番  鳥羽田創造君    4番  川澄敬子君      5番  入野富男君     6番  大山宏治君      7番  山西正樹君     9番  久保田良一君     10番  亀山勝男君    11番  海老澤 忠君     12番  高安能久君    13番  田家勇作君     14番  福田 茂君    15番  小貫昭夫君     16番  澤 秀雄君欠席議員(なし)地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名  町長         小林宣夫君   副町長        酒井和二君  教育長        矢口和美君   町長公室長      中村真也君  総務部長       眞家 誠君   保健福祉部長     奥谷輝男君  生活経済部長     小野寺晃宏君  都市建設部長     中村恵治君  教育部長       上田和則君   消防長        塙 隆一君  秘書広聴課長     菅谷久巳君   企画政策課長     横田修一君  町民協働課長     飯田昭彦君   総務課長       小沼芳久君  財政課長       関谷邦治君   税務課長       長洲茂広君  社会福祉課長     中根友子君   長寿福祉課長     本多英男君  こども課長      荻津晴幸君   保険課長       石崎 浩君  健康増進課長総合福祉センター施設長 農業政策課長     菅谷 康君             亀形綾子君  商工観光課長     桃井雅和君   町民課長       根矢真由美君  みどり環境課長    勝山利治君   道路建設課長     藤枝雅彦君  都市整備課長     横田祐之君   下水道課長      東ヶ崎 馨君  水道課長       藤井春久君   会計管理者兼会計課長 小松崎則男君  学校教育課長     篠原明浩君   生涯学習課長     飯塚憲弘君  学校給食共同調理場長 立原一仁君   農業委員会事務局長  飯田照夫君  消防次長兼署長    江幡光陽君  事務局職員出席者  事務局長       上野広之    書記         木野内 健  書記         海老澤靖範   書記         黒崎慎吾  書記         久米康雄     開議 午前 9時56分 △開議の宣告 ○議長(海老澤忠君) 散会前に引き続き会議を開きます。 ただいまの出席議員は定足数に達しております。 よって,会議は成立いたしました。---------------------------------------議事日程の報告 ○議長(海老澤忠君) 本日の議事については,お手元の日程表のとおり行います。 これより議事に入ります。---------------------------------------一般質問 ○議長(海老澤忠君) 日程第1,一般質問を行います。 通告に従い,発言を許します。---------------------------------------川澄敬子君 ○議長(海老澤忠君) 4番 川澄敬子君。     〔4番 川澄敬子君 登壇〕 ◆4番(川澄敬子君) 日本共産党川澄敬子です。 今回は4つの質問,7項目についてお伺いいたします。 まず最初に,子どもたちの健やかな成長のためにということで2点お伺いいたします。 まず,第1点は子育て包括支援センター早期実施についてです。 ネウボラという言葉をご存じでしょうか。フィンランド語で,ネウボは「アドバイス・助言」,ラは「場所」という意味,つまりネウボラは「アドバイスの場,助言の場」ということになります。妊娠から就学前まで,かかりつけの専門職,主に保健師さんですが,担当の母子及び家族全体に寄り添い,支える制度の名称であると同時に,子育て家族,本人たちにとっては,貴重なサポートを得られる地域の拠点でもあります。ネウボラの特徴は,妊娠の初期から個別・対面での対話を積み重ね,一人一人に丁寧に寄り添うことにあります。この専門職は,地域の利用者たちから親しみを込めて「ネウボラおばさん」と呼ばれているそうです。 このフィンランド取り組みが注目され,国内でも切れ目ないワンストップ子育て支援に取り組む自治体がふえています。県内でも身近なところで,水戸市や笠間市,鉾田市,東海村などが,「子育て世代包括支援センター」,あるいは「母子包括支援センター」などを立ち上げ,子育て支援拠点づくりを進めています。 鉾田市では,センターに保健師と子育てコンシェルジュを配置し,相談の窓口を一本化しました。市では,「核家族化によって妊娠期や出産後の母親は家庭内で孤立する傾向が多い。子育て支援の拠点化により,こうした妊産婦に加え,子どもが18歳を迎えるまでの長期間にわたり,相談者の事情に応じたきめ細やかな支援が可能になる」としています。 東海村では,「妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援を目指すため,妊娠期から子育て期にわたるまでのさまざまなニーズに対して,総合的相談支援を提供するワンストップ拠点を整備する」として,子育て世代包括支援センターを設置しました。「とうかい版ネウボラ」の実現を目指しています。東海村の特徴は,1,母子保健コーディネーターを配置し,必要に応じて発育,発達,養育面を中心としたケアプランを作成し,経過の把握や評価を行う。2,中学校単位マイ保健師を配置し,特にハイリスク妊産婦に対する個別支援計画を作成する。3,関係部署,機関との連携による包括的な支援を行うなどです。産後の母親と赤ちゃんの心身の休養及び回復,親子の愛情形成を図るための産後ケア事業も始めました。 茨城町においても,新生児期に保健師が各戸訪問するとか,ゆうゆう館内の子育て支援センター,あるいは各幼稚園や認定こども園など地域に設置された子育て支援センターお母さんたちの相談に応じたり,子育てのアドバイスを行っています。また,こども課には子育てコンシェルジュが配置されています。これらの町の妊娠から子育て期までの取り組みの具体的な内容について,伺います。また,健康増進課子育て支援センターこども課など,関係部署の連携はどのように行われているのでしょうか。 やはり妊娠から子育てまでの切れ目ない支援のためには,子育て世代包括支援センターを設置し,窓口を一本化する必要があります。政府は,平成32年度までに設置する方針だそうですが,茨城町においてもできるだけ早く「茨城町版ネウボラ」を設置し,子育て支援をさらに充実させていただきたいと思います。 2点目は,平和教育の充実についてです。 戦後72年が経過し,戦争を体験した方々の高齢化が進み,子どもたちに今後,平和のとうとさをどう伝えていくかが課題となっています。文部科学省によると,平和教育学習指導要領に定められており,小学校では社会,中学校では社会と公民分野,高校では,公民の現代社会と政治・経済などで,戦争の歴史や憲法の平和主義などを学んでいます。また,総合学習で地域の戦争体験者から話を聞く取り組みをしている学校もあります。 今月6月15日から7月7日まで,ニューヨークの国連本部で核兵器禁止条約の国連会議が開かれます。核兵器を法的に禁止するとともに,核兵器全面廃絶につながる意義を持つ重要な会議です。この条約の草案は,前文で,核兵器廃絶のための「市民的良心の役割」を強調し,「多数の非政府組織及び被爆者の取り組み」を高く評価しています。残念ながら,核兵器保有国は参加しません。また,唯一の被爆国である日本も参加を見送っています。しかし,世界平和を願う大きな運動が広がっていることを,ぜひ知っていただきたいと思います。 県内の幾つかの市町村では,子どもたちの代表を平和大使として広島に派遣しています。例えば,水戸市では子どもたちから平和に対する作文を募集し,優秀だった作文を書いた方を平和大使として広島に派遣しています。8月に向けて,市役所や役場ロビーなどを利用して原爆写真展などを開いている市町村もあります。茨城大学の学生が被爆者の話をもとに紙芝居をつくり,各地で公演して感動を広げています。 茨城町においても,子どもたちに平和のとうとさを伝える取り組みとして,平和大使広島派遣を提案します。ぜひ検討していただきたい。 また,茨城町にも戦争で戦って大変なご苦労をされた方々,被爆者として戦後を生き抜いてこられた方々などがいらっしゃいます。皆さん,高齢となっているので,お話を聞くことは難しくなっていると思いますが,体験集や聞き書きなどを授業の中で取り上げたり,前述した茨大生の紙芝居を見る機会をつくるなど,創意工夫して平和教育を充実していただきたいと強く願います。 以上です。 ○議長(海老澤忠君) 答弁を求めます。 保健福祉部長 奥谷輝男君。     〔保健福祉部長 奥谷輝男君 登壇〕 ◎保健福祉部長奥谷輝男君) 子どもたちの健やかな成長のためについてお答えいたします。 子育て包括支援センター早期実施についてであります。 本町における妊娠期から子育て期までの具体的な取り組みとして,健康増進課では,母子健康手帳の交付をはじめ,パパママ教室や家庭訪問,育児相談ハッピー子育てメールの配信,幼児健診などを実施しております。 子育て支援センターにおいては,子育て親子の交流の場の提供として「遊戯室まんまるーむ」の開設や子育て相談子育て情報の提供,子育てセミナーなどを行っております。また,こども課においては子育てコンシェルジュを配置し,幼稚園や保育施設の案内のほか,地域子育て支援事業についての情報提供や相談を行っております。 次に,健康増進課子育て支援センターの連携についてであります。幼児健診や子育てセミナー定期相談業務などにおいて,保健師,管理栄養士,保育士がそれぞれの専門分野から,子どもの発育,発達状況の観察や育児相談健康講話等を行っております。 また,健康増進課こども課では,養育支援を必要とする家庭の情報を共有し,家庭訪問を行うなどの対応をしております。 このように関係部署が連携し,子育て支援を実施しているところですが,利用者にとって窓口が複数あることは不便を期している面もあることから,「子育て世代包括支援センター」の設置については,組織機構や設置場所等の課題を整理し,検討してまいりたいと考えております。 ○議長(海老澤忠君) 続いて答弁を求めます。 教育部長 上田和則君。     〔教育部長 上田和則君 登壇〕 ◎教育部長上田和則君) 平和教育の充実についてお答えいたします。 戦後72年が経過し,戦争を体験した方々の高齢化とともに戦争の悲惨さが風化される中,子どもたちに対する平和に関する教育の大切さについて,十分承知しているところであります。 そのような中,学校では平和の尊さを伝える取り組みとして,国語科や社会科の授業において,映像や写真などの資料を活用し,工夫を凝らして行っているため,平和の尊さについて十分に学ぶことができていると思っております。 今後もさまざまな機会を利用して平和教育の充実に努めてまいりたいと考えております。 また,議員ご提案の平和大使としての広島派遣につきましては,貴重なご意見として拝聴させていただくとともに,近隣市町村の状況等を勘案しながら今後の検討課題とさせていただきます。 ○議長(海老澤忠君) 4番 川澄敬子君。 ◆4番(川澄敬子君) ありがとうございました。 この子育て包括支援センターについてなんですけれども,フィンランドで行われているこのネウボラには5つのキーワードがあると言われています。まず,妊娠の届出時には,これは大切な最初の一歩としてしっかり面談,検診を行って対象者とつながりをつくる。そしてそれは全員対象である。これは手おくれにならないように,困る前につながるということだそうです。それから,個別対応ということで一人一人との対話,面談を大切にする。かかりつけの担当者が継続して信頼関係を築く。その担当者は専門職であって,その質を保障するということだそうです。妊娠,出産時期の母親は孤立しがちだと言われています。身近なところに相談できる人がいないと,心身に支障をきたし,産後鬱になる例もあると聞いています。一人一人と丁寧に向き合い,専門職が継続して信頼関係を築いていくことが必要です。 茨城町でもさまざまな取り組みが行われていると今お聞きしましたが,「困ったら来てください,相談に乗りましょう」では手遅れになりがちです。浦安市では,浦安版ネウボラのひとつとして,人気のトートバッグに赤ちゃん服などが入っている育児パッケージを配布しています。担当者は,「特に問題やリスクを抱えている母親は,通常担当者と会って話すことを嫌がるのですが,このバッグのおかげでケアプランをつくりに来てくれたり,オープンに話すことができています」と語っています。ほかの市町村の先進的な取り組みを参考にし,茨城町でも,この子育て包括支援センターの早期実現を改めて要望いたします。 平和教育については,担当課にいろいろお聞きした中で,過密な授業時間や労働時間の中で,先生たちが工夫して平和教育に取り組まれていることに敬意を表したいと思います。授業の中でとか,あるいはそういう読書を進める中で,子どもたちに平和の尊さを伝えていっていただきたいと思います。 平和教育には,戦争・暴力や平和の問題を直接扱う平和教育と,平和をつくり出していく人格的,社会的な条件を扱う間接的な平和教育があると言われています。戦争と平和の歴史を学ぶだけでなく,命の尊さや人間の尊厳を学び,暴力に反対すること,これはいじめについて考えることにもつながると思います。子どもたちの健やかな成長のために,平和の尊さを伝える教育を改めて重視していただきたいと要望いたします。 ということで,2番目の質問に移ります。 質問の2番目は,がん検診率の向上・がん教育についてです。これについても2点お伺いいたします。 まず,がん検診率の現状と課題についてです。 国民の2人に1人ががんになると言われ,茨城県ではがんが死亡原因の第1位になっています。年間8,639人の方が,これは平成26年だと思いましたが,亡くなっていて,全国でも茨城県でも約3割の方ががんで亡くなっています。茨城県ではがん対策基本法に基づいて第3次茨城県総合がん対策推進計画を策定し,がん対策を進めています。しかし,がん検診の受診率の目標値50%には達していないことや,がんで亡くなる方が多いことから,がん対策を強化するために,平成27年に「茨城県がん検診を推進し,がんと向き合うための県民参療条例」を制定しています。検診で早期発見して,早期治療していくことが,がん対策では何より重要です。 がん検診の受診率を向上させるためには,コール・リコール制度が有効だと言われています。1,適切な対象者を確定し,対象者名簿を作成する。2,電話,手紙などで個別に受診勧奨を行う。3,未受診者へは再度受診勧奨する。無料クーポン券なども有効であるとのことです。 日本対がん協会による「がん検診に関する自治体アンケート」では,5つのがん検診のうち,受診率が1つでも40%を超えている自治体にその理由を尋ねたところ,1,個別通知,未受診者への再通知などの個別勧奨が29.9%,2,特定検診や複数のがん検診同時受診など受診の効率化が29.5%,3,出張検診や対象者の送迎,休日検診などの受診機会の拡充が22.9%,4,無料化が11.8%となっています。受診率50%達成に向けて必要なことについては,1,個別勧奨の拡充,2,受診環境の整備,3,使いやすい予算などの回答があったそうです。 茨城町のがん検診の受診率の現状についてお伺いします。また,受診率を向上させるために,どのような対策をとっているかお伺いします。今後,受診率を向上させるための課題についてどのようにお考えでしょうか。 2点目は,中学校等でのがん教育についてです。 前述した「茨城県がん検診を推進し,がんと向き合うための県民参療条例」には,「第8条,教育関係者の役割として,教育関係者は児童及び生徒が,がんの予防につながる望ましい生活習慣を身につけるとともに,発達段階に応じて,がんに関する正しい知識及びがん患者に対する正しい認識を持つことができるよう,教育の推進に努めるものとする」という項目があります。 茨城町に事務局を置くNPO法人茨城がん地域医療を考える会では,水戸医療センターなど4つの病院でがん患者会を開き,がん患者へのサポートを行うと同時に,中学校等でのがん教育に力を入れています。青葉中,明光中では,がん患者の方が体験を語るという取り組みをされました。当初,生徒たちのがんへのイメージを聞くと,「暗い。死につながる。治らない。苦しむ。」などなど,否定的な回答が多かったそうですが,がん患者の方の病気と真剣に向き合い,生きている体験を聞いた後では,「がんに対する考えが変わった」と好評だったと聞いています。 町としてがん教育を位置づけて,子どもたちにがんに対する正しい知識を得てもらうと同時に,理解を深めてもらうことが重要と考えますが,回答を求めます。 ○議長(海老澤忠君) 答弁を求めます。 健康増進課長 亀形綾子君。     〔健康増進課長総合福祉センター施設長 亀形綾子君 登壇〕 ◎健康増進課長総合福祉センター施設長亀形綾子君) 「がん検診率の向上・がん教育」についてお答えいたします。 がん検診率の現状と課題についてであります。 本町の平成27年度の受診率は,肺がん検診31.6%,胃がん検診10.4%,大腸がん検診21.6%,乳がん検診16.4%,子宮頸がん検診15.4%となっており,いずれの健診も県平均と同程度の受診率となっております。 また,内閣府が実施した平成28年度の世論調査によりますと,がん検診を受けない理由として「受ける時間がない」「健康状態に自信がある」が上位を占めていることから,それらに対する取り組みが課題と考えております。 現在,本町では,受診率向上の対策としまして,広報紙やホームページ等の掲載,回覧,イベントでの啓発,各種事業での案内など,あらゆる機会を捉え,周知啓発を行っているところでございます。 また,健康診査がん検診が同時にできる「総合健診」や休日・夜間健診の実施,医療機関での検診など,受診しやすい体制づくりにも努めております。 さらに,特定の年齢の方に対し,受診勧奨通知及び無料クーポン券の配布や年度途中での未受診者への再受診勧奨をする「コール・リコール制度」も取り入れ,個別の受診勧奨にも努めているところです。 今後とも,がん検診の必要性についての講座や講演会等を開催するともに,個別勧奨の拡充を図りながら受診率の向上に努めてまいります。 ○議長(海老澤忠君) 続いて答弁を求めます。 学校教育課長 篠原明浩君。     〔学校教育課長 篠原明浩君 登壇〕 ◎学校教育課長篠原明浩君) 中学校等でのがん教育についてお答えいたします。 平成27年度より,青葉中学校及び明光中学校において,「NPO法人茨城がん地域医療を考える会」の協力をいただき,がん患者や医師を招き,保健体育科の学習の位置づけとして講演会を実施しているところであります。 講演会開催に当たっては,生徒だけでなく保護者にも参加を呼びかけ,がんに対する認識を深めてもらうことができ,本年度も実施を予定しているところであります。 今後も引き続き,がん教育を通してさまざまな病気についても理解を深め,命の大切さや健康について学ぶ取り組みを行ってまいりたいと考えております。
    ○議長(海老澤忠君) 4番 川澄敬子君。 ◆4番(川澄敬子君) ありがとうございました。 きのうの新聞ですけれども,厚生労働省は2日,がん対策推進会議を開き,今後6年間の国の取り組みを定める「第3期がん対策推進基本計画案」をまとめたと報じられています。がんの早期発見に向け,検診の受診率を50%,疑いがあった場合に進む精密検査の受診率を90%に高める目標を掲げています。 大洗町では,本年度から検診や健康診査を受けるよう町民に呼びかける「I・(アイラブ)けんこう」プロジェクトに乗り出しています。病気の早期発見につなげ,将来の医療費削減を図るとともに,健康意識を高めてもらいたい考えだと報じられています。 水戸市では2017年度から,全市立中学校の2年生を対象に,採血によるピロリ菌検査を実施するそうです。ピロリ菌への感染は,将来的な胃がん発症リスクを高めるとされ,幼児期までに感染するケースが多いことから,早期の発見と治療の必要性が指摘されていたそうです。 茨城町のがん検診の受診率を先ほど課長からお聞きしましたが,比較的高い肺がんが31.6%で県平均よりも高いですけれども,その他は県平均前後となっています。担当課も受診率を高めるためにいろいろ工夫されていると今お聞きしました。今後もがんについての知識を深められる広報活動と,検診受診率の向上につながる町民へのお知らせを強めるようお願いいたします。 ということで,次の質問に移ります。 質問の3番目は,住宅の耐震改修工事についてです。 木造住宅耐震改修補助についてお伺いします。 昨年4月の熊本地震では,木造住宅の倒壊が多数起こりました。いまだに自宅を再建できずに仮設住宅で暮らす住民が多数おられます。この教訓を踏まえ,茨城県では本年度から市町村に対する耐震改修費用助成制度を導入すると,茨城新聞が報じています。2017年5月6日付です。県の後押しを受け,耐震改修への助成制度を実施する自治体は,本年度26市町村に拡大する見通しだとも書かれています。残る未実施の18市町村についても,県建築指導課は,「引き続き助成制度の設置を働きかけていく」と説明しています。 補助の対象は,1981年より前の旧耐震基準で建てられた木造戸建て住宅耐震改修です。住宅の耐震改修費用は,一般的に100万から150万程度と言われています。助成事業は市町村が改修費用の23%を補助する制度を設ければ,国が11.5%を補てんし,県は市町村と同率の5.75%を負担する仕組みです。耐震改修工事が100万円だった場合は,23万円の補助金が受け取れることになります。 茨城町では現在,木造住宅耐震診断への助成制度がありますが,耐震改修費用助成制度は未実施となっています。町民に話を聞きますと,「耐震診断を受けて基準を満たしていないとわかっても,費用の負担が大きくて改修できない」として,診断を受けない方もおられます。少しでも助成が受けられれば耐震改修が進み,町の住宅の耐震化率の向上につながるのではないでしょうか。ちなみに茨城県では,2020年までに住宅の耐震化率を95%とする目標を掲げています。これを達成するには戸建て住宅の耐震化が課題となっています。 茨城町の1981年より前の旧耐震基準で建てられた木造戸建て住宅の数は,何戸あるのでしょうか。また,木造戸建て住宅耐震化率はどの程度でしょうか,お伺いします。そして,既に県内の半数以上の自治体が設けている木造住宅耐震改修への助成制度を早期に実施することを求めます。 ○議長(海老澤忠君) 答弁を求めます。 都市建設部長 中村恵治君。     〔都市建設部長 中村恵治君 登壇〕 ◎都市建設部長中村恵治君) 木造住宅耐震改修補助についてお答えいたします。 本町の耐震化の現状につきましては,平成28年1月1日現在,木造戸建て住宅の総数は1万1,728戸であり,うち昭和56年以前の旧耐震基準で建てられた住宅は4,601戸で,耐震化率60.8%となっております。 県は本年度より,県内の木造戸建て住宅耐震化率を平成32年度までに95%とする目標を掲げ,助成制度を設けたところであります。この助成制度は,個人が施工する耐震改修工事費の一部を国・県町が補助することで,個人負担の軽減と耐震化率向上を目的とする内容となっております。この制度を活用し,木造戸建て住宅の耐震化を促進する取り組みは,本町の「まちづくりの基本理念」である「安全・安心なまちづくり」の一翼を担うことから,今後,助成制度の課題等を整理して,関係機関と協議し,導入に向けて取り組んでまいります。 ○議長(海老澤忠君) 4番 川澄敬子君。 ◆4番(川澄敬子君) ありがとうございます。 導入に向けての検討という回答をいただきまして,早期実現をお願いしたいと思います。旧耐震基準で建てられた木造戸建て住宅の場合,もう既に35年以上たっており,担当課とお話ししたときには,改修というよりは新築を考える例が多くて,耐震診断の補助を受ける方も少なくなっていると聞きました。繰り返しになりますけれども,熊本地震の例もあります。崩れ落ちた住宅を前にして途方に暮れた人たちの映像には,心が痛みました。あってはならないことですが,地震への備えは必要です。耐震改修補助の早期実現を改めて要望したいと思います。 次の質問4に移ります。 原発廃炉についてです。これについても2点お伺いいたします。 1番目は,ヨウ素剤の配布についてです。 原子力規制庁原子力災害対策・核物質防護課の「安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって」では,「甲状腺被ばくは,安定ヨウ素剤を事前に服用することにより低減することができる」「放射性ヨウ素が体内に取り込まれた後に安定ヨウ素剤を服用しても効果は極めて小さくなるため,適切なタイミングで速やかに住民等に安定ヨウ素剤を服用させることが必要となる。このため,安定ヨウ素剤の備蓄や事前配布,緊急時の配布手段の設定といった平時からの準備が必要となる。他方,副作用の可能性があるので留意が必要であり,具体的には,安定ヨウ素剤の服用不適項目に該当する者や慎重投与の必要性がある者の事前把握等に努めなければならない」などとしています。そして,原発から5キロメートル圏内,PAZにおいては,「速やかな服用を可能とするためには,地方公共団体はこの地域の住民に対しては,事前に安定ヨウ素剤を配布しておく必要がある。この事前配布に当たっては,原則として医師による説明会を開催する必要がある」とし,30キロメートル圏内,UPZにおいては,「地方公共団体は,避難や一時移転等の際に迅速に安定ヨウ素剤を配布できる体制を整備する必要がある」「避難経路途中に配布場所を設けることが困難であるや,配布体制の準備に時間を要する等の状況により,避難や一時移転の際に迅速な配布が困難と考えられる地域や対象者等については,安定ヨウ素剤を事前配布することも可能である」としています。 茨城町において,安定ヨウ素剤の備蓄の現状について伺います。また,緊急時の安定ヨウ素剤の配布について,どのように計画されているでしょうか。私は,原則としてUPZ内においても,住民に事前配布をすべきと考えます。緊急時の避難の際の混乱を考えると,安定ヨウ素剤の適切なタイミングでの配布は難しいだろうと思うからです。少なくても茨城町における避難所,各小学校,中学校などには安定ヨウ素剤を備蓄しておくべきと考えます。ぜひ検討をお願いします。 次に,大洗町にある常陽についてです。 政府は高速増殖炉「もんじゅ」廃炉にかじを切る一方で,大洗町にある高速実験炉「常陽」の稼働によって,核燃料リサイクル政策を維持しようとしています。日本原子力機構(JAEA)は,2007年の事故以来停止している「常陽」の再稼働に向けて,3月31日,新規制基準への適合性確認のために,原子力規制委員会に対して,原子炉設置変更許可及び保安規定変更許可の申請を行いました。初回の審査会合では,常陽の熱出力が14万キロワットであるのに,10万キロワットに抑える理由について,原子力機構が,出力が10万キロワットを超えると避難計画をつくるエリアが半径5キロメートルから30キロメートルに拡大するため,エリアが拡大すれば対応に時間がかかるとして,早期の再稼働を優先したことを明らかにしました。原子力規制委員会は,重大事故対策も不十分だとして,審査を保留しました。 「もんじゅ」を廃炉にせざるを得なくなったのは,原子力規制委員会が原子力機構に対して,「安全確保上,必要な資質がない」などとして,運転主体の変更を勧告したものの,引き受ける事業者がなかったためでした。これは核燃料リサイクル政策の破たんを如実に示しています。安全確保上必要な資質がない原子力機構が,出力は小さいとはいえ,常陽を動かして安全だと言える道理はありません。ましてや,冷却剤として水に触れたら爆発するという非常に扱いが難しく危険なナトリウムを用い,燃料棒としてはプルトニウムを用いるという軽水炉以上に危険な「常陽」であれば,なおさらです。 茨城町は,広浦地域等が「常陽」から5キロメートル圏内に入ります。町民の安全を守るためにも,小林町長に「常陽」の再稼働を認めない姿勢を明らかにしていただきたいと思います。 ○議長(海老澤忠君) 答弁を求めます。 副町長 酒井和二君。     〔副町長 酒井和二君 登壇〕 ◎副町長(酒井和二君) 原発廃炉についてお答えいたします。 大洗町にある原子力機構「常陽」についてでございます。 常陽の新規制基準への適合性確認については,本年3月に,日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターが原子力規制委員会に対し申請をしております。 しかし,新聞報道や,ただいま議員からもありましたとおり,熱出力は審査の大前提であり,10万キロワットで申請するのであれば,燃料を含む設備と整合させるべきであるとして審査は保留となり,申請をやり直すか,内容を大幅に修正するよう,原子力規制委員会より指示をされております。 「常陽」は実験研究用等原子炉施設であり,UPZ区域は,熱出力10万キロワット以下の場合,原子力施設から半径5キロメートルと定められており,本町においては,下石崎全域と中石崎及び網掛地区の一部の地域がその範囲に位置しております。また,熱出力10万キロワット以上の場合,UPZ区域は原子力施設から半径30キロメートルとなり,町内全域が対象区域となってまいります。 先日,施設内で作業員5名が被ばくするという事故が起きてしまいましたが,住民の安全確保は全ての事項に優先されるべきであり,再稼働については慎重に取り扱われなければならないと考えております。このことから,先日,国立研究開発法人日本原子力研究開発機構に対し,早急に事故原因を究明し,再発防止に真摯に取り組むよう強く要請をしたところでございます。 町といたしましては,引き続き,日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの動向と原子力規制委員会の審査状況を注視してまいります。 ○議長(海老澤忠君) 続いて答弁を求めます。 総務部長 眞家 誠君。     〔総務部長 眞家 誠君 登壇〕 ◎総務部長(眞家誠君) ヨウ素剤の配布についてお答えいたします。 本町のヨウ素剤につきましては,茨城県と安定ヨウ素剤等保管管理委託契約を締結し,保管及び管理を行っております。 現在の備蓄状況につきましては,ヨウ素剤丸薬を13万1,000錠,粉末500グラム,新生児用ゼリー剤420個,乳幼児用ゼリー剤1,300個を茨城町総合福祉センターゆうゆう館内において保管をしております。 配布につきましては,国・県の指示により,予防服用が必要となった場合に避難者等がヨウ素剤を服用できるよう,町職員が指定した地区・避難所等で速やかに配布する計画でおります。 議員ご提案の避難所への備蓄につきましては,ヨウ素剤は光分解性,潮解性があるため,遮光保存をするとともに,盗難や紛失防止の措置を講じること,また管理責任者の選任など課題があります。このことから本町としましては,現状のとおり警備の整ったゆうゆう館内で一括管理することにより,安全性が保たれると考えております。 ○議長(海老澤忠君) 4番 川澄敬子君。 ◆4番(川澄敬子君) ありがとうございました。 先ほど副町長から,大洗センターでの事故についてありました。6日午前11時15分ごろ,日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターで,核燃料の点検作業をしていた職員5人に放射性物質が付着する事故が発生したということです。この事故により被ばくした方々に対し,健康被害が最小限におさまることを願い,心からお見舞いを申し上げるところです。 原子力機構によると,放射性物質を入れている袋が点検作業中に破裂。5人のうち3人は吸引したと見られ,鼻腔内に最大24ベクレルの付着が確認されました。7日の新聞報道では,放射性物質の外部への漏えいもないとされていました。ところが,その後50代の職員の肺から2万2,000ベクレルのプルトニウムが検出されたと発表しました。暫定で1年間に1.2シーベルト,50年では12シーベルトの内部被ばくをする値で,過去にこれほどの内部被ばくをした例は国内ではないそうです。この問題についても新しい新聞報道がされていますので,注視していきたいと思います。 原子力資料情報室代表だった故高木仁三郎氏の著書,「プルトニウムの恐怖」岩波新書によると,「プルトニウムは,この世で最も毒性の強い超猛毒の物質である。その原因は,放出するアルファ線である。プルトニウムが体内に取り込まれると,その取り込まれたプルトニウムの周りのごくわずか0.1ミリグラムにも満たない部分に,大きなエネルギーを全て与えることを意味するから,その破壊効果は極めて大きくなる。呼吸を通じて鼻,口から吸収されると,気管や肺の繊毛に沈着し,長く留まって組織を被ばくする。取り込まれた部位に応じて各種のがんを誘発し得るが,肺がんと白血病が,プルトニウムの最も恐ろしい影響である」と書かれています。 私が原発問題に関心を持ったのは,31年前のチェルノブイリ原発事故以来ですが,原発ゼロを目指すべきだと確信したのは,やはり6年前の福島第一原発事故後です。そこで知ったのは,原発は事故が起こらなくても,通常運転であっても,燃料となるウラン鉱山の労働者や近隣住民が被ばくすること,原発で働く労働者が被ばくすることでした。誰かが被ばくすることを前提とする原発はあり得ない,誰かが犠牲にならなければならない原発は廃炉にすべきだと考えるに至りました。 今回の事故でも,現場で働く労働者が大きな被害を受けたことに心が痛みます。5人は体内に入った放射性物質の排出を促す薬剤を注射する措置を受け,放射線医学総合研究所,千葉県に搬送されました。今後の経過を注視したいと思います。 茨城町は,大洗町に隣接しています。今度の事故は,決して人ごとではありません。そこで,今回のような事故の際,原子力機構からどのように報告を受ける体制になっているのでしょうか。また,今回はいつどのような報告があったのでしょうか。町民は,テレビや新聞の報道で初めて知りました。やはり,まず正確な情報を町民に知らせるべきではないでしょうか。これまでの例でも,原子力関係者は事故をできるだけ過少に報告しがちです。後になって実は大きな被害があったと報告されても,取り返しがつきません。町民への速やかな情報提供を求めます。 再質問です。 ○議長(海老澤忠君) 答弁を求めます。 副町長 酒井和二君。     〔副町長 酒井和二君 登壇〕 ◎副町長(酒井和二君) 再質問にお答えいたします。 原子力事業者は,事故やトラブルが発生した際には,原子力機構と県及び関係市町村が締結している「原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定」に基づきまして,その状況,原因,それに対する措置,環境への影響を国・県・所在地及び関係周辺市町村に速やかに報告することになっております。 仮に,放射線が外部に漏れるなどの周辺環境に影響を及ぼすような重大事故が発生した場合には,事故の状況や住民がとるべき行動などを,国・県・所在地及び関係周辺市町村と連携を図り,防災行政無線,町ホームページ及び広報車などにより,速やかに広報を行うことになっております。 今回の事故につきましては,日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターから6月6日の午後12時28分に第1報の連絡が入り,その内容は,同日11時15分ごろ,燃料研究棟の管理区域内において,核燃料物質点検作業中の従業員5名に,身体汚染の可能性を確認したというものでありました。 また,同日13時22分の第2報では,作業員5名全員の手足の汚染を確認したほか,運転,施設管理に係る情報として,各施設建屋内の放射線モニターの数値に異常はないとの報告を受けております。その後の状況につきましては,新聞報道等で報じられたとおりでございます。 これに伴いまして,役場内部で事故情報の共有を図りますとともに,事業所周辺の放射線量及び本町内のモニタリングポストの放射線量を継続的に監視し,特に広浦局の放射線量は,平成27年度の放射線量平均値と比較して数値に変化はなく,異常がないことを確認いたしました。 このようなことから,町民への防災行政無線等での情報提供については,状況を見極めつつ県及び周辺市町村とも連携を図る必要があると判断し,結果的に実施いたしませんでした。 町といたしましては,先ほども答弁いたしましたとおり,住民の安全確保は最優先事項であるとの考えのもと,今後とも適切に対応をしてまいります。 ○議長(海老澤忠君) 4番 川澄敬子君。 ◆4番(川澄敬子君) ありがとうございました。 まず,ヨウ素剤の配布についてですけれども,ひたちなか市では全市民を対象に安定ヨウ素剤の事前配布を独自に行っています。錠剤を飲むことが難しい3歳未満児のためのゼリー状のヨウ素剤についても,8月下旬から配布すると発表しています。9日に開かれた東海村と5市でつくる首長懇談会でも,安定ヨウ素剤の事前配布のエリアを現状の半径5キロメートル圏内よりも広げるよう,国に求めています。 繰り返しますが,安定ヨウ素剤は適切なタイミングで服用することが必要です。過酷事故が起こったときの混乱を考えたとき,約3万3,000人の町民に安定ヨウ素剤を適切なタイミングで手渡すことは困難であると予想されます。町民一人一人への事前配布が必要ではないか,少なくとも避難所への備蓄は必要ではないかと思いますので,先ほどはゆうゆう館での備蓄にとどめるという回答でしたけれども,ぜひ今後していただきたい。私が把握したところでは,京都の舞鶴市などでも,避難所での備蓄を実現していると思います。ほかの例をぜひ参考にして改善をお願いしたいと思います。 次に,大洗町にある原子力機構の事故についてで再度要望ですけれども,6日の大洗センターでの作業員被ばく事故を受けて,8日午後,日本共産党茨城県議団の原子力機構への申し入れに同行しました。そこで感じたのは,専門集団と言われる原子力機構のあまりにもずさんな管理姿勢です。プルトニウムやウランという大変危険な物質を貯蔵していた容器を,26年間未開封だった,中はビニールバッグだったということは無論のことですけれども,作業員の被ばくを調べるグリーンハウスを設置するのに3時間かかり,その間作業員は汚染された部屋で待機せざるを得なかったこと,報道では3時間待機と言われていますが,副所長さんは,長い人は5時間待機だったと言いました。それから,肺モニターや体外への排出を促進するキレート剤という薬剤を,大洗センターには常備していなかったことなどなど,原子力規制委員会が「安全確保上必要な資質がない」と断じたのは,全くそのとおりだと思いました。 このような体質の原子力機構に,高速実験炉「常陽」を動かす資格はありません。隣接町の町長として,原子力機構にはっきり意見を述べ,再稼働NOと表明するよう求めて,私の質問は以上で終わります。 ○議長(海老澤忠君) これにて,4番 川澄敬子君の一般質問を終了いたします。---------------------------------------鳥羽田創造君 ○議長(海老澤忠君) 一般質問を続けます。 3番 鳥羽田創造君。     〔3番 鳥羽田創造君 登壇〕 ◆3番(鳥羽田創造君) 3番 鳥羽田創造であります。 通告に従いまして質問をさせていただきます。 平成29年度に入り,既に2カ月が過ぎているところですが,小林町長におかれましては,3月の議会の町政執行方針において,町の厳しい財政状況を踏まえ,創意工夫をしながら町発展のため各種事業を推進し,さらに魅力ある茨城町にしていくとのことでございました。私は頼もしく感じておりますと同時に,大きな期待を寄せている一人であります。 早速,質問に入らせていただきます。 まず,1番目ですが,平成23年3月に策定した「茨城町小中学校再編計画」に基づき,平成28年3月をもって町内の全ての小・中学校が統合され,児童生徒たちが新たな教育環境の中でのスタートとなり,早くも1年が経過いたしました。 また,一方で使われなくなった小学校跡地については,本年2月に茨城町学校跡地利活用計画を策定され,基本的考え方や利活用方針,利活用計画などが示されております。その中で,旧駒場小学校について既に「茨城町駒場庁舎」として利活用されており,旧広浦小学校については,「宿泊施設や体験学習施設等」の整備,旧沼前小学校については,「主に少年サッカー場」として整備するとの具体的計画が示されております。 また,旧川根小学校については,「学校給食共同調理場建てかえ候補地の一つ」とされております。 一方,旧石崎小学校,旧上野合小学校については,具体的な利活用計画が決定していない状況にあります。 このような状況の中,利活用計画では,雇用の創出,産業の振興等の観点から,地域への貢献が期待できる事業については,地域の意向等も踏まえ総合的に判断し,利活用について検討すると示されております。具体的な利活用計画が決まらない跡地については,公共利用が基本としつつも,民間への貸付や売却もできるようになったと思っております。 維持管理などの経費や防犯上の面からも,そのまま放置しておくと町の負担も大きくなることは確かであります。 私は,町としても限られた財源の中で学校跡地の運営をしていかなければならない状況であると思いますので,民間活用の検討は有効手段と考えますが,町の考え方をお伺いいたします。 続きまして,2点目の質問ですが,茨城町の耕作放棄地の現状及び解消の取り組みについてお伺いいたします。 耕作放棄地については,農林水産省の調査によると,全国の耕作放棄地面積は約28万ヘクタール,これは農地面積の約6%に当たるとのことです。最近の状況は,耕作放棄地解消のための補助制度の活用により,耕作放棄地面積は,ほぼ横ばい傾向にあるとのことですが,その解消は全国的にも大きな課題となっております。 茨城町においても,農家の高齢化や後継者不足などにより,耕作放棄地が発生しております。耕作放棄地は害虫の発生,有害鳥獣の生息地にもなる可能性があり,周辺農地の営農にも悪影響を与えるとともに,農地利用の整序化,有効利用の観点からも,その解消は極めて重要と考えております。 私もかつて,農業委員として農地パトロールや農業委員自らの解消事業にも参画し,耕作放棄地の解消に努めてまいりました。農業を基幹産業とする茨城町においては,優良な農地を守り,農業を振興するという立場から,この耕作放棄地の問題は大きな課題であり,その解消は農業施策の喫緊の課題であると考えております。耕作放棄地の現状,そして耕作放棄地の解消の取り組みについてお伺いいたします。 ○議長(海老澤忠君) 答弁を求めます。 副町長 酒井和二君。     〔副町長 酒井和二君 登壇〕 ◎副町長(酒井和二君) 町有財産の活用についてお答えいたします。 学校跡地の利活用につきましては,昨年度,町内未利用地等検討委員会において,町としての基本的な考え方や施設の維持管理を含めた利活用方針,さらには各小学校跡地の利活用方策などについて検討を行い,本年2月に「茨城町学校跡地利活用計画」を取りまとめたところでございます。 本年度は,本計画に基づきまして,一定の方向性が決まった学校跡地については具体化に向けた検討を行いますとともに,方向性が決まっていない学校跡地については,長期的な視点に立った利活用方策を引き続き検討することとしております。 学校跡地利活用についての町の基本的な考え方といたしましては,これまで,地域の住民に対し公共利用を進めるとの説明をしてきた経緯がありますことから,公共施設としての利活用を基本としております。しかしながら,公共施設としての利活用が困難な場合には,雇用の創出・産業振興の観点から,地域への貢献が期待できる事業については,地域の意向を踏まえたうえで総合的に判断するとしております。 先般,他の自治体において,廃校となった空き校舎の利活用に関して,民間から提案を募集し,優良な提案を行った民間団体と売却や賃貸の基本協定を締結したという事例がございました。 本町におきましても,地域の活性化や財政運営の両面からも,民間活力の導入は有効な手段であると思われますので,地域の住民の意向を十分考慮しながら,今後,調査・研究をしてまいります。 ○議長(海老澤忠君) 続いて答弁を求めます。 生活経済部長 小野寺晃宏君。     〔生活経済部長 小野寺晃宏君 登壇〕 ◎生活経済部長小野寺晃宏君) 耕作放棄地の現状と解消の取り組みについてお答えいたします。 まず,本町の耕作放棄地の現状ですが,平成29年3月現在,農地面積5,753ヘクタールのうち,耕作放棄地の面積は403ヘクタール,約7%の割合となっております。 耕作放棄地の対策につきましては,これまで農業委員会による農地パトロール,再生利用が困難と見込まれる荒廃農地の非農地判定,また,国の補助事業であります「耕作放棄地再生利用緊急対策交付金」,「多面的機能支払交付金」などの活用によりまして,発生防止及び解消を図ってまいりました。 こうした取り組みの結果,平成28年度におきましては188ヘクタールの耕作放棄地を解消しており,本町の農地面積に占める耕作放棄地の割合は,対前年比3%もの低減をしております。 今後も,優良農地の確保,周辺農地への悪影響の除去などの観点から農業委員会によります農地パトロール,委員会自らの耕作放棄地の解消事業,国の補助事業をフル活用するなどして,耕作放棄地の発生防止や解消に努めてまいります。 また,平成28年度に事業着工いたしました国営緊急農地再編整備事業「茨城中部地区」によりまして,耕作放棄地を含めた農地の基盤整備を実施することによる解消。さらには本年度創設いたしました町単独事業であります「遊休農地解消支援事業」を活用することによりまして,積極的に耕作放棄地の解消を図ってまいります。 ○議長(海老澤忠君) 3番 鳥羽田創造君。 ◆3番(鳥羽田創造君) ただいま学校跡地利活用について,公共施設等の活用を基本としながらも,地域の活性化や財政運営等の両面からも民間活力の導入は有効な手段であるとのご回答をいただいたところであります。他の市町村でも学校跡地の民間活用が推進されてきておりますので,検討,検討と先送りばかりしないで,スピード感を持って進めていただくようお願い申し上げます。 次に,耕作放棄地について,これまで解消に努力され,一定の成果を上げているとの確認ができました。また,今年度から新たに遊休農地解消支援事業を町独自に設立し,さらなる耕作放棄地の解消に取り組まれるとのことであり,心強く感じているところであります。私も農業委員時代の経験から,現場での対応は大変苦労が多いと思います。どうか茨城町の農業発展のためにこれからもご尽力いただきますようお願いいたしまして,私の質問を終わりにいたします。ありがとうございました。 ○議長(海老澤忠君) これにて,3番 鳥羽田創造君の一般質問を終了いたします。--------------------------------------- △亀山勝男君 ○議長(海老澤忠君) 一般質問を続けます。 10番 亀山勝男君。     〔10番 亀山勝男君 登壇〕 ◆10番(亀山勝男君) 10番 亀山勝男です。 ラムサール条約湿地登録後の状況について,涸沼の環境保全について,地域おこし協力隊・集落支援員制度について,ふるさと寄附金についての,以上4点について質問させていただきます。 ラムサール条約湿地登録後の状況についてお伺いします。 ひぬまの会の取り組みについて。 涸沼がラムサール条約登録湿地になり,周辺の鉾田市,大洗町,茨城町が一体となって保全と賢明な利用を通して涸沼の豊かな自然資源を後世へと受け継いでいきたいものです。 先日,ラムサール条約を記念して「汽水湖涸沼」の本が完成し,涸沼のことが全てわかるすばらしい本です。これからも1市2町協力し,涸沼を守り,利用していきたいと思います。 5月30日,ラムサール条約登録湿地ひぬまの会の総会があり,来年10月の世界湖沼会議に涸沼がサテライト会場となり,世界に発信したいとのこと。また,涸沼マラソンの開催など,夢のある記事が載っておりました。一町ではできないことも,大洗の海と観光力,鉾田の農産物と宣伝力,茨城町の内水面漁業の歴史と農産物など,それぞれの特色を生かし,涸沼を中心に各3市町の魅力発信,地域の活性化,観光振興,環境保全に役立てばと思います。 涸沼を中心に,茨城町の民泊で1泊し,大洗の海で1泊し,鉾田のいこいの村にて1泊を,計3泊の学生さんの修学旅行や,漁業・農業体験をしに,都会の子どもたちが涸沼の自然を楽しみにいつでも民泊に来られるように,町全体に会員をふやし,一度に150人以上の対応ができるような民泊事業になればと考えております。これまでのひぬまの会の取り組みや今後の計画などをお聞かせください。 続きまして,涸沼の環境保全について。 涸沼の水質浄化についてお伺いいたします。 涸沼周辺は,個々の家庭の合併浄化槽の普及や都市下水,集落排水の完備により,涸沼に放流されていた水は一段ときれいになりました。 また,涸沼はシジミ,ワカサギ,ハゼなどの魚介類が生息しており,漁場としても貴重な湖沼であり,水質保全は重要な課題であると認識しております。 涸沼に流れ込む一級河川は7本と準用河川が10本あり,その中で一番水がきれいなのは,若宮の池より流れてくる若宮川であります。若宮川の下流に自然公園があり,その上は若宮,桝原,中石崎と休耕田が広がり,川の形態をなしておらず,川は休耕田いっぱいに流れ下り,上流からのごみや汚染された水は休耕田のヨシ原に流れ込み,浄化されて涸沼に流れ込むため,川では一番きれいな水となり,涸沼に流れ込んでいます。このように,流れ込む川の下流に,ため池やヨシ原の「ワンクッション」の浄化槽をつくることはできないんでしょうか。 茨城町集落支援員がまとめたアンケートの中で,「地区の将来についてどのようにお考えですか」との問いかけの中に,将来の涸沼を考えた回答は,5地区の中,目の前に涸沼のある石崎地区の文面だけでした。ほかの4地区には,残念ながら涸沼という文字は見られませんでした。その中に,30年,50年先の涸沼を考え,浄化槽や浄化池の設置を望む声がありました。まさに若宮川の下流の休耕田が今果たしているため池的ヨシ原浄化場と考えます。 涸沼に流れ込む前に川全体を浄化する考えは,場所を必要とし費用もかかりますが,涸沼の将来を見据えてぜひ必要と思いますが,町のお考えをお聞かせください。 次に,涸沼の利用者への対応についてです。 ラムサール登録後は,美しい水辺や豊かな自然環境を求めて,多くの人たちが涸沼を訪れています。しかしながら,一部の心ない人たちによって,せっかくの涸沼の美しい自然や景観が台なしになっています。 特に,水上バイクは猛スピードでの航行などの危険運転,その騒音が地元住民にとって大きな問題となっています。また,水上バイク同士,プレジャーボートや漁船との衝突事故も懸念されます。このため,涸沼において周囲に迷惑行為をかける危険きわまりない航行を行う水上バイクの規制が必要と考えますが,町の見解をお伺いいたします。 また,涸沼には一年中多くの釣り客が訪れており,特にシーバス釣りは,釣り愛好家の中でも涸沼は有名なポイントになっているとのことです。夜中や朝まで釣り糸をならしています。しかしながら,一部の釣り客によるテグスなどの釣り道具の放置により,きょう現在,白鳥の母親が5羽の雛を抱えながら,左足にルアーの金具が刺さったまま,取れずに沼におります。年数回,水鳥への痛ましい被害が発生しております。また,弁当やペットボトルの容器などの放置など,涸沼の環境を低下させる行為が見受けられます。 涸沼を訪れる人がふえることは,茨城町をもっと知っていただける意味からも大変喜ばしいことですが,モラルの低い一部の人により茨城町や涸沼の印象が悪くなるのは,すごく残念です。 ラムサール条約には,保全再生,賢明な利用,交流学習と3つの柱があります。誰もが涸沼の恵みを受け,生活する私たちに安心してお互いに賢明な利用ができる涸沼であるためにも,町としても,マナーづくりとその向上のために取り組むべきと考えますが,いかがでしょうか。 次に,地域おこし協力隊・集落支援員制度についてお伺いいたします。 地域おこし協力隊は,都市部より人材を誘致し,地域力の維持強化を図り人材の定住を目的としていますが,初年度5人募集し,ことしで3年目になります。昨年2名が一身上の都合により中途退職し,現在残る3名は町内外のイベントへの参加,出展を初め,小鶴商店街の空き店舗を活用した寺子屋事業,農産物の栽培や販売,和綿の栽培,織物製作などの取り組みをおこなったり,地域の各種行事にも参加するなど,意欲的に活動していると伺っております。我々地域でも,隊員が任期終了後,定住できるよう見守っていきたいと思っています。 隊員たちは,茨城町に魅力を感じ,夢を描いて応募したことと思います。今活動している隊員には,現在の仕事を通して町に残ってほしいと思います。そこで,隊員たちの応募の思いと,町としての人材を定住させる方策などをお伺いいたします。 また,城里町では昨年まで5名の隊員が活動しておりましたが,ことし新たに都市交流部門2名と就農を前提に研修を行う「農業部門」4名,2部門で新隊員6名が着任し,計11名の協力隊が活動しているとのことです。茨城町では協力隊が1名減となっておりますが,その理由と今後についてお聞かせください。 次に,町の集落支援員は当初5地区に1名ずつの計5名でしたが,昨年4名が退職し,ことし新たに2名募集し,現在3名体制にて活動しております。町や区長とのパイプ役として活躍しております。また,町の補助事業で現在16区で取り組む「ふるさと元気づくり推進事業」に直接参加するなど,区との信頼関係が生まれ,成果が見えてきたところであります。 今年度も90区のうち新区長さんが38名と多く,集落への目配り役としての仕事も多くなると思います。発足当時は5名で,現在3名体制ですが,この体制でよろしいのでしょうか。町の考えをお伺いいたします。 最後に,ふるさと寄附金についてお伺いいたします。 現在の実績と人気商品ランキングについてお尋ねします。 応援したい自治体に寄附をすると税金が軽減され,返礼品がもらえる「ふるさと納税」の人気があり,2015年度,茨城県全体で40億8,800万と,日本全体では1,653億円のお金が動いたとのこと。最も多く寄附金を受け取ったのは,宮崎県の都城市が茨城県全体より多い42億3,100万と一番多く,自治体を応援したいとの心よりの返礼品のほうがまさるのかと。我が町のふるさと納税の実績と,町の返礼品の人気ランキングはどのようなものかお伺いいたします。 そして,返礼品の割合についてですが,ある市町村では,返礼品に商品券や高額商品を用意して過熱気味のため,総務省は返礼品の額を寄附金の3割までとするとのこと。我が町の返礼品の割合と,今後どう対応するか,お考えをお聞かせください。 寄附金の使途についてお伺いいたします。 寄附金を財源として実施する事業は,環境に関する事業や人材育成,伝統文化,文化財保護など7項目が決定されていますが,寄附者のふるさとへの思いや茨城町の町づくりへの共感を大事にして,使途についての計画や予定をお聞かせください。 ○議長(海老澤忠君) 答弁を求めます。 副町長 酒井和二君。     〔副町長 酒井和二君 登壇〕 ◎副町長(酒井和二君) ラムサール条約湿地登録後の状況についてお答えいたします。 ラムサール条約登録湿地ひぬまの会は,登録を契機に行政界の垣根を越えて涸沼の素晴らしさを一体的に発信し,連携して地域の活性化,観光振興,環境保全を図っていくために,平成28年1月に設立いたしました。 これまでの取り組みといたしまして,平成27年度は,涸沼ホームページの開設,観光情報誌「るるぶ涸沼」や「涸沼ガイドブック」の作成を行いました。また,平成28年度は涸沼ホームページの内容充実,観光アプリの作成,涸沼に係る図書「ラムサール条約登録湿地汽水湖 涸沼」の作成や観光レポーターの養成等,国の地方創生交付金を最大限に活用し,さまざまな事業に取り組んでまいりました。 本年度は,これまでに構築いたしました涸沼ホームページや観光アプリをさらに活用し,涸沼と3市町の魅力発信に努めてまいりますとともに,涸沼の自然環境について詳しく学ぶことのできる学習会を実施いたします。 また,来年10月には「世界湖沼会議」が本県で開催され,涸沼がサテライト会場になることが決定しております。これを絶好の機会と捉え,豊かな自然資源に支えられた涸沼の魅力を,国内はもとより,世界に向けて発信していきたいと考えております。 今後も引き続き,県の涸沼ラムサール条約推進協議会やクリーンアップひぬまネットワークなどの関係団体と連携強化を図りますとともに,観光振興等に関する事業を積極的に推進してまいります。 ○議長(海老澤忠君) 続いて答弁を求めます。 町長公室長 中村真也君。     〔町長公室長 中村真也君 登壇〕 ◎町長公室長中村真也君) ふるさと寄附金についてお答えいたします。 初めに,現在の実績と人気商品ランキングについてであります。 平成20年度より事業を開始以降,昨年度までの寄附金額の累計は4,544万円で,寄附件数は4,729件となっております。特に,平成28年度は,東京23区内の新聞購読者65万世帯を対象に新聞折り込みによるPRを行うとともに,インターネットによる申し込みを開始,さらには返礼品の拡充を図ってまいりました。その結果,1年間で寄附金額が3,000万円を超えるなど,着実に伸びているところでございます。 また,人気商品につきましては,平成28年度実績で申し込み件数の多い順に商品名を申し上げますと「とっこちゃんの美味しい干しいも~畑のスイーツ~」が826件,「茨城町発フレッシュ便いちご」が628件,同じく「さつまいも」が353件,「涸沼産大和しじみ(冷凍)」が209件,「茨城町産厳選トマト」が194件の順となっております。 次に,返礼品の割合についてであります。自治体間の競争が過熱していることから,本年4月,国よりプリペイドカードや商品券などの金銭類似性の高いものや,家具や貴金属など資産性の高いもの,価格が高額なものなど,ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品は返送しないこと,さらには,返礼品の割合を3割以下にすることなどを内容とする通知があったところでございます。 本町の平成28年度実績による返礼品の割合は42.1%となっておりますが,金銭類似性の高いものや資産性の高いもの,価格が高額なものは返礼品として取り扱っておらず,ふるさと納税の趣旨に反しているとは考えておりません。しかしながら,返礼品の割合が3割を超えておりますことから,今後,近隣市町村の動向を見極めながら,検討してまいりたいと考えております。 次に,寄附金の使途についてであります。 これまでいただいた寄附金は,全額「茨城町ふるさと基金」へ積み立てをしております。今般,寄附金額が増加してきたことから,平成30年度以降,寄附者の意向に見合う事業への充当をし,ふるさと寄附金の有効活用に努めるとともに,充当事業の成果について,町ホームページ等で公表してまいりたいと考えております。 ○議長(海老澤忠君) 引き続き答弁を求めます。 町民協働課長 飯田昭彦君。     〔町民協働課長 飯田昭彦君 登壇〕 ◎町民協働課長(飯田昭彦君) 地域おこし協力隊・集落支援員制度についてお答えいたします。 まず,地域おこし協力隊についてです。 本町では,平成27年度に5名の隊員を採用し,活動を開始いたしました。それぞれの隊員は,涸沼を中心に農業の盛んな「ほどよい田舎」に魅力を感じ,町の活性化に尽力したいという思いから応募し,地域の各種行事に参加するなど意欲的に活動しております。 任期満了後も町内に定住するには,地域の一員として自立した生活を営むことができる生活の基盤づくりが重要でありますので,町といたしましては,定期的に面談を行い,必要なスキルを身につけるための研修への参加,起業のため農業者や事業者を紹介するなどの支援を行っております。 また,各自治体とも隊員の確保が困難な状況の中,退職した隊員の補充として今月から新たに1名を採用し,4名体制としたところでございます。今後の隊員の採用につきましては,これまでの活動実績を考慮し,今後の状況を見ながら柔軟に対応してまいります。 次に,集落支援員についてです。 平成27年度に5名を採用し活動を開始しました。旧村単位にそれぞれ1名ずつ配置し,各地区の事業への参加や「ふるさと元気づくり推進事業」のアドバイスなどの活動をしてまいりました。 当初に比べ2名の減となっておりますが,2年間の活動において集落支援員の認知度も上がり,各地区の理解と協力が得られやすくなったことなどから,3名でも業務を遂行できるものと考えております。 町といたしましては,引き続き区長との連携強化を図りながら,地域の活性化のために積極的に活動ができる環境を整えてまいります。 ○議長(海老澤忠君) 引き続き答弁を求めます。 みどり環境課長 勝山利治君。     〔みどり環境課長 勝山利治君 登壇〕 ◎みどり環境課長(勝山利治君) 涸沼の環境保全についてお答えいたします。 まず,涸沼の水質浄化についてですが,ラムサール条約のワイズユースの観点からも,町として涸沼の水質保全は重要な課題であると認識しています。 水田の水質浄化機能については,公的な試験場によると,硝酸態窒素の浄化率は作付田で97%,休耕田で61%の調査結果が報告されており,水田の持つ浄化機能が実証されています。 また,涸沼流域の本町の多くの水田では,排水を再利用する循環かんがいが行われています。この循環かんがいは,硝酸態窒素やリンなどの汚濁負荷物質を取り除く効果があり,霞ヶ浦,琵琶湖や印旛沼など多くの湖沼域で実施をされています。 町としても,農業農村の多面的な機能の適切な発揮を通じて,水田や循環かんがいが有する水質浄化機能を生かした水質対策を推進してまいります。さらには,広域的な観点からの対策も必要不可欠なことから,「茨城県第4期涸沼水質保全計画」に基づく対策の実施を,関係機関に求めてまいります。 次に,涸沼の利用者への対応についてお答えいたします。 水上バイクについては,蛇行や猛スピードで航行等,危険な航行が一部見受けられるところです。水上交通に関しては,安全航行の義務,危険な行為の禁止等を定めた茨城県水上安全条例が制定されております。このため,水戸警察署等に対して,茨城県水上安全条例に基づく取り締まり,指示等を実施するよう求めてまいります。 また,釣り客のマナーづくりやその向上のための対応ですが,これまでにも町として,ごみの投げ捨て禁止等のマナーの遵守を求める看板設置,意識向上のための啓発活動を実施してまいりました。さらに,今般新たに施行された「茨城町まちをきれいにする条例」を周知するともに,本条例に基づき,違反者に対して勧告,命令,罰則の適用などの措置を講じてまいります。 ○議長(海老澤忠君) 10番 亀山勝男君。 ◆10番(亀山勝男君) ただいまは総括にてご答弁いただきましたが,私から5点ほど要望いたします。 まず,ひぬまの会の取り組みについてですが,行政間の垣根を越えて涸沼のすばらしさを発信し,国の地方創生交付金を最大限活用して世界に向けて涸沼の魅力をアピールし,周辺住民にも利益の出るような取り組みをお願いいたします。 涸沼の水質浄化についてですが,涸沼の水質浄化策として,水田の持つ浄化能力は97%とすばらしい浄化能力が実証されているとのことでありますが,今まで何百年,何十年と延々と水田浄化が行われてきたにもかかわらず,結果的に涸沼にヘドロがたまり,今でも悪化しているのが現実です。ですから,方法を考え直してみるのも一つの案かなと思います。 続きまして,涸沼の利用者への対応についてですが,水上バイクや釣り客のマナーなど,今までも,茨城県水上安全条例,茨城町まちをきれいにする条例など条例はありましたが,取り締まりもしていたわけですが,マナー向上や迷惑が改善されていない現実があるのです。ラムサール条約にあるワイズユース,賢明な利用をもう一度見直して,お互いにいがみ合うことではなく,楽しく暮らせる方法を要望いたします。 地域おこし協力隊・集落支援員制度について,先ほど城里町の11名の地域おこし協力隊が活動しているお話をさせていただきましたが,地域おこし協力隊・集落支援員は,地方創生関連での総務省から100%に近い特別交付金の交付税措置がなされていると伺っております。ことしは,支援員は3名となり,5名から3名になった理由として,2年間の活動実績により業務を遂行できると判断して減らしたとのこと。2年間,5人で活動したものが3人でもできると判断し,2人減らしたとのことであります。区長との連携強化を図り,地域の活性化のため活動すると。地域は少子高齢化が進み,学校跡地問題や買い物難民化など,区長さんや民生委員など地域を守るリーダーと町行政とのパイプ役をますます大切に,また重要になってくると思います。地域おこし協力隊と集落支援員を各地区1人ずつの5人ずつの配置を要望いたします。 ふるさと寄附金について,人気商品は干し芋,イチゴ,サツマイモ,シジミ,トマトなど農産物が上位5位と,まさに農業の町としての人気商品だと思います。今後は常陸牛や米粉豚など畜産品や,町で開発した紅ひぬまなど加工品の知名度を上げ,寄附者に喜んで我が町を応援していただきたく,多くの寄附金を町づくりに活用できるよう,以上5点を要望して,私の質問を終わりにいたします。 ○議長(海老澤忠君) これにて,10番 亀山勝男君の一般質問を終了いたします。 以上で通告による一般質問は全て終了いたしました。--------------------------------------- △議案第29号の質疑 ○議長(海老澤忠君) これから議案に対する質疑を行います。 日程第2,議案第29号について議題といたします。 質疑のある方は通告願います。     〔「ありません」と言う人あり〕 ○議長(海老澤忠君) 質疑なしと認めます。 これにて議案第29号の質疑を終結いたします。--------------------------------------- △議案第30号の質疑 ○議長(海老澤忠君) 日程第3,議案第30号について議題といたします。 質疑のある方は通告願います。     〔「ありません」と言う人あり〕 ○議長(海老澤忠君) 質疑なしと認めます。 これにて議案第30号の質疑を終結いたします。--------------------------------------- △議案第31号の質疑 ○議長(海老澤忠君) 日程第4,議案第31号について議題といたします。 質疑のある方は通告願います。     〔「ありません」と言う人あり〕 ○議長(海老澤忠君) 質疑なしと認めます。 これにて議案第31号の質疑を終結いたします。--------------------------------------- △議案第29号ないし議案第31号の委員会付託 ○議長(海老澤忠君) お諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第29号ないし議案第31号については,関係常任委員会に付託したいと思います。これにご異議ございませんか。     〔「異議なし」と言う人あり〕 ○議長(海老澤忠君) ご異議なしと認めます。 よって,議案第29号ないし議案第31号については,関係常任委員会に付託することに決定いたしました。--------------------------------------- △議案第32号の委員会付託 ○議長(海老澤忠君) 日程第5,議案第32号について議題といたします。 お諮りいたします。 議案第32号については質疑を省略し,予算・決算常任委員会に付託したいと思います。これにご異議ございませんか。     〔「異議なし」と言う人あり〕 ○議長(海老澤忠君) ご異議なしと認めます。 よって,議案第32号については質疑を省略し,予算・決算常任委員会に付託することに決定いたしました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(海老澤忠君) 以上で本日の日程は全て終了いたしました。 次の会議は15日に開きます。 本日はこれにて散会いたします。 大変にご苦労さまでした。     散会 午前11時40分...